産業廃棄物(中間)処理施設とは廃棄物を埋め立てなど「最終処分」をしやすいように処理する施設のことです。その処理の方法は扱う産業廃棄物の種類に応じて、「焼却」「破砕」「圧縮」「溶解」「脱水」などがあります。廃棄物を「破砕」「圧縮」「焼却」するため、ある程度の騒音振動は避けられず、かつ汚水が漏れたり、異臭がしたり、焼却による有害な煙が出る場合もあります。そのため、当然ですが産業廃棄物中間処理施設を設置しようとすると行政機関からの許可を取るための手続きがものすごく多くなり、時間と手間のかかり方が他の申請の比ではなくなります。
又少し難しい話になりますが、ここまでは「産業廃棄物処理施設」とひとくくりにしておりますが、計画中の施設が「廃棄物及び清掃に関する法律(以下廃掃法とします)の第14条」にしるされている「産業廃棄物処分”業の”施設」なのか、それも廃掃法第15条に記されている「産業廃棄物処理施設」なのかによっても、手続きは天と地ほど(は大げさですが、それに近いものはあります)の差がございます。
廃掃法第15条に記されている産廃施設はよく「第15条施設」と言われるものであり、内容としては「廃掃法施行規則第7条」に定められている量の産業廃棄物を処理する施設に関しては、「廃棄物処理施設」とされ、各自治体からの「施設の設置許可」を取らねばならず、更に建築基準法第51条但し書きに関する許可というものも取らなければなりません。この2つの許可が「産業廃棄物処理施設」の設置を難解且つ物凄く手間と時間がかかる手続きにさせていていると言ってもよいと思います。
産業廃棄物中間処理施設の設置の可否
「産業廃棄物処分業施設や産業廃棄物処理施設の設置の可否」は正直一言では言えません。そして、取り扱う産業廃棄物の品目、行おうとする処分の内容、設置場所等によって許可を出す行政庁が気にするポイントはセンサ
設置予定の場所が都市計画法上どの区域に当たるかが重要となってきます
「住居地域」だと事実上設置は無理でしょう。「工業地域」「準工業地域」が望ましいです。(東京都ですと「近隣商業地域」でも大丈夫な場合があります)
騒音・振動・防臭・排水に対する設備が整っているか?
前述したとおり、産業廃棄物中間処理施設では産業廃棄物を「切ったり」「つぶしたり」時には「洗ったり」するところですから、そこから出る「騒音・振動」「排水」には一番気を使います。そして、各自治体は近隣住民からの苦情が出ないようにすることをかなり重要視することもあり「防音・防振動」「汚水処理」に関してはかなり厳しい基準をもって審査にあたります。
産業廃棄物の保管施設がしっかりしていて保管量を厳守できるか?
防音・防振動、汚水処理と並んで行政庁が気にするのが、産業廃棄物の「処理量」と「保管量」です。産業廃棄物中間処理施設許可申請では事前計画書というものをだしますが、その中では「破砕機の処理能力」や「圧縮機の処理能力」に基づいた「廃棄物の種類ごとの1日の処理能力」とごみの保管場所の「容量」を細かく記載しなければなりません。そして、その処理量と保管量は守ることが厳しく求められるため、「過大な処理量」や「過大な保管量」などは絶対に認められません。
各自治体に許可の裁量権があるため手続きがマチマチである
まず、産業廃棄物中間処理施設の申請をしようとする場合は「廃棄物の処理および清掃に関する法律」に関する、申請・許可をとればOKというわけではありません。
横浜市や川崎市は市の(独自の)「条例」が厳しく、市役所の中の様々課で(横浜市ですと「資源循環局(廃棄物対策課)や環境創造局(音環境課大気担当)など)それぞれの条例(騒音・振動と大気など条例が分かれています)に基づいた申請をしなければなりません。
横浜市や川崎市に限らず勿論東京都でも各市区町村へ「指定作業所」の届け出を出したり、大気汚染法、水質汚濁法、その他音や騒音に関する条例などの条件をクリアーするための申請・許可が必要となってきます。
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